「赤い繭」2026.3

仙川POSTOにて、2026年3月29日、「赤い繭」の読書会を開催しました。
国語の教科書でおなじみの作品だということもあるのか、はじめての方も6名いらっしゃり、いつもより人数の多い賑やかな会となりました。なかには、この読書会のためだけにはるばる奈良からいらっしゃった方や、学校の授業で安部公房を読んで衝撃を受けたという高校1年生まで参加してくれました。参加最年少記録の更新です。
さて、今回の読書会にはもうひとつ、記録といえるようなものがあります。これまで何度も仙川で安部公房読書会を行ってきましたが、「赤い繭」は今まで取り上げてきたものの中で、最も短い作品なのです。しかし、この作品は短いながらも、そこに込められた寓意を読み取ってみろとばかりに、読者を挑発してやみません。「赤という色からはまずコミュニズムが想起されるが、この作品にはそれを超えてもっと普遍的な魅力がある」と、ご参加の方が冒頭でおっしゃったのを皮切りに、既成の読み方にとらわれない解釈が次々と飛び交っていきました。なかには、「闖入者」や「詩人の生涯」など、これまでにこの読書会で取り上げてきた作品との比較を通して、「赤い繭」の本質に切り込んでいくような意見もあり、読書会が回を重ねるごとに中身も深化していっているのだということを実感させられます。そして、今回もいつものように鳥羽先生は参加者の方々の多様な解釈を受け止め、研究者ならではの視点からフィードバックをしてくださいました。参加してくださった皆様、鳥羽先生、どうもありがとうございました。
結局、「赤い繭」について90分間で語り尽くすことはできず、その続きは懇親会会場である「Cafe & Bar aZi」さんに場所を移して語りあうこととなりました。aZiさんのカウンターには、ご近所にある「ヴィエン タイ」さんのタイ料理がズラリを並んでいます。これが、aZiさんでいただける世界のビールによくあうのです。おいしいタイ料理とドリンクをいただきながら、「赤い繭」について、安部公房について、その他いろいろなことについて、思う存分語りあい、楽しい懇親会となりました。
次回の読書会「鳥羽耕史先生と読む安部公房」では、「カンガルー・ノート」を取り上げます。4月26日(日)の18時から、仙川POSTOさんで行いますので、参加を希望される方はHP記載のメールアドレス(sengawa.koubou@gmail.com)まで、お名前と人数をお知らせください。または、Peatixでもご予約可能です。あなたのご参加を、心よりお待ちしております。